2010年10月26日火曜日

徳島市 オッパショ石

秋の夜長のおなぐさみに阿波の伝説などご紹介差し上げようと云う御趣向でございます。
(訳の分かんない出だしですねぇ)
この間、勢見山近辺をウロウロしてて撮った写真がありましたので、物語と一緒ご紹介しようって事です。
阿波伝説物語(笠井新也著)よりです。


オッパショ石というのは昔から名のある力士の墓だそうでございます。
何故この墓をオッパショの石というかというとこの墓をここに建てた当時は
別にかわったこともございませんでしたがその後二、三ヶ月すぎるとこの墓が
ものをいい出しました。
というのは夜おそくなって人がこの前を通りかかるとオッパショオッパショと申します。
はじめは信用する人もございませんでしたがだんだん評判が高くなりまして
もう夜おそくここを通る者がなくなりました。
ところがある非常に力の強い男がありまして自分が一度聞いてくるといって
夜おそくなるのを待ってここにまいりました。
するとまた同様にオッパショオッパショと申します。
それで、「負ってやろ」といいさまこの墓をかつぎました。
歩き出すと一歩一歩に重くなります。
それで男は己れッといいさまその石をそこへ投げつけました。
力の強い人になげられたので墓は見事二つにわれてその以後はもうオッパショを
云わないようになったとの事でございます。
この墓は今も猶われたまま存して居ります。
場所は上八万村の入口で二軒屋町を離れて数町まいりますと右側にございます。
大変大きな墓ですからすぐ目につきます。



「オッパショ」というのは方言で「おんぶして」という意味です。
で、このオッパショ石があるのがここ。



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こんな所です。
なんでか説明の札なんかが三つも立ってます。
割れた後があるのが分りますかね。
この方がよく分るでしょ。立て札にある「南無妙法蓮華経」の文字はちょっと
見にくいかな。

この立て札では「オッパショ大明神」となってます。
「阿波狸奉賛会」って、なに?とは聞かないでね。
知らないから。
ちなみにここは二軒屋町なんですけど、昔は「涙(泪)町」(なみだまち)って
言ってましたとさ。

4 件のコメント:

  1. サクラビト48692010年10月27日 23:37

    これは楽しいお話ですねー。
    でも投げ捨てるのはむごいのでは???
    地名は二軒屋より泪町の方が好みです。
    ロマンチックで・・・

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  2. to サクラビト4869 さん
    そうですね
    誰も、あまり迷惑してない所がいいですね。
    そのまま名物で残して置けばいいのにねえ。
    泪町はうちの親が言ってたので、本当かどうかは分りませんよ(笑)

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  3. 御世話になっております。スタジオポルトの木庭と申します。
    私、編集プロダクションで書籍の制作をしているのですが、もしよろしければ取材ご協力をいただけたらと思い、コメントさせていただきました。現在『妖怪図鑑』という書籍を制作しておりまして、子泣き爺のページがあり、その中でおっぱしょ石の写真を掲載させていただきたいのです。ご検討のほど、よろしくお願いいたします。
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    木庭 将 (Masashi Kiniwa)
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    株式会社スタジオポルト  (http://www.st-porto.com)
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    1. メールで回答させていただきました。
      御覧下さい。

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