2016年6月17日金曜日

まとめ:大宜都比売命の裔(8)

まとめ:大宜都比売命の裔(1)
まとめ:大宜都比売命の裔(2)
まとめ:大宜都比売命の裔(3)
まとめ:大宜都比売命の裔(4)
まとめ:大宜都比売命の裔(5)
まとめ:大宜都比売命の裔(6)
まとめ:大宜都比売命の裔(7)

(7)の記事へのアクセスがやたら少なくて腐っております(涙)

さて、ここからは個人情報に関わる事柄が多出いたします。
細心の注意を保って、出していいこと、出してはダメなこと使い分けるつもりですが、あるいは出してはならないことを書いてしまうやもしれません(いわゆるセンシティブ情報ってことね)。
その場合は是非とも一報お願いいたします(いや、ホントに)。

で、神山町栗生野、ここが阿波國國造本館跡ではないかと推測していると書きました。
ここにあるのが妙見宮


 奉納者を見れば「粟飯原」姓。
手水鉢をみても「粟飯原」の姓が刻んであります。

 ここにあるのが国指定重要文化財である粟飯原家住宅であります。
文化遺産オンラインには
粟飯原家は鮎喰川上流左岸の山裾に建つ農家で、屋敷地は広く、前面に石垣を築く。平面は六間取りで、建築年代は棟札により、宝永七年であることがわかる。この住宅はこの地方における六間取りの平面をもつ最古の家で質もよい。
と記され。
 神山町ホームページの「神山マップ」には
粟飯原家住宅(国指定)
慶応2年(1351年)下総国より阿波に派遣された上山谷6箇村の大庄屋、三日月、粟飯原家の分家である。6間取りで当時の一般農家が2間取りか3間取りが普通であったから粟飯原家は支配階級の民家として貴重なものである。
とあります。

>慶応2年(1351年)下総国より阿波に派遣された
とあるあたりは後ほど反証など出していきたいと思っておりますが、ともあれ。
ここ粟飯原家、天皇が即位した際に行われる「大嘗祭」に代々「粟」を奉納している、いわゆる「献穀(けんこく)」を行っている家系であり、その粟を育てた畑も見せていただきました。
下の写真が献穀の証となるわけです。
 下の写真が、昭和天皇の大嘗祭への献穀時の写真。
 下の写真が、今上天皇の大嘗祭への献穀時の写真。であります。
神山町ホームページにあったように
上山谷6箇村の大庄屋、(屋号)三日月、粟飯原家の分家であり、屋号は「山西」

下図、家紋は日月に八曜のように見えるのですが、これも後述、月星紋とも。
 大正4年の神領村誌には



栗生野名の粟飯原氏は国中著名の舊家なり....「傳曰神領村大粟山一宮大明神所祭の神大宜都比売命世因神勅上は始藝粟炊之為神供藝粟地日大粟山炊粟地日粟飯原」
とあり、
さらには本家「三日月」家の伝承として
粟飯原家系図に曰く大宜津比売命に粟飯を炊き神供と為せしより粟飯原の氏を冐せりと..
云々との記載が見られます。
その後の記述は荒唐無稽のように見えますが、粟飯原家文書にも同様の記述が見え、さらには上記、屋号山西家においては女系を継続してきた経緯があります。
 どちらにしても大宜都比売命まで遡る粟飯原家の出自が村誌に記載されていたのです。
粟飯原家の舊家たる所以は上記記述にも見え、
明治元年の頃にて諸国修行者又は神社仏閣拝礼者来り納経帳に印又は揮毫を請ふもの数多あり之等に対しては印を捺し又染筆を付與するの家例にして大宜都比売命妙見宮、天神宮粟飯原某と記す此事に由るも其の名門たるを知るに足るべし
つまり妙見宮と天神宮は大宜都比売命と粟飯原家が不可分である事、あるいは正当なる末裔である事を示す証だと言っているわけです。

さらには「まとめ:大宜都比売命の裔(2)」で書いた「阿波女社宮主祖系」にある

阿波女神社 宮主祖系

若室神     葦稲葉神ナルベシ 今若宮是シ
天磐門主神
健豊神
健忍方神
多久理彦神
八倉主神
宇賀主神
畠多神    千波足尼ナルベシ



この「多久理彦神」の塚(墓所)がここにあると記されているのです。
それが「くりふのみはか」
地元では「みはかさん」と呼ばれる場所なのです。
「たくりひこ」の「た」を除き、「くりひこ」が訛って「くりふの御墓」となったとの説明です。
畑の中にぽつんと祀られており、今尚、粟飯原某の家によって守られております。
場所は申し訳ございませんが、畑の中を通っていく事もあって説明できません。
ただ、わかりやすい場所ではありますので、見かけられたら、離れての拝礼をお願いいたします。

さて、この粟飯原家、歴史に顕われるのが、細川氏の阿波入部に軍監として随従して阿波国へ入った粟飯原氏を挙げる事ができます。
いわゆる、阿波粟飯原氏ということです。

細川氏の阿波入部に軍監として随従して阿波国へ入った粟飯原氏がある。 細川陸奥守顕氏が建武4(1337)年、阿波・讃岐守護職となって以来、細川一族は阿波・讃岐・土佐・伊予の四国全域の守護職となっていった(伊予守護はのち河野氏)。粟飯原氏については、貞和3(1347)年から2年間、「幕府政所執事」という、幕府最中枢の長官になっている粟飯原下総守清胤があり、この一族が下っていったものか。
 阿波粟飯原氏の当主が明治期に作成した系譜では、古代氏族の粟国造であった粟凡直の子孫とする。ただし粟飯原氏に伝わる系譜及び家紋、伝わる什物などから、古代氏族末裔説はあくまで伝承であり、千葉氏流粟飯原氏流である事は間違いないだろう。この系譜についての論文でも古代氏族と粟飯原氏との接点については否定的である(『阿波国一宮社と「国造」伝承』)。
 しかし、幾流かある阿波粟飯原氏の系譜はいずれも錯綜していて、確かなことはわからない。系譜上では、細川持常に仕えたという千葉大炊助胤知がおり、彼が細川氏に従って阿波に移っていったのかもしれない。彼の孫・粟飯原治部胤興は細川政之に仕え、その子・粟飯原左京亮教胤は、主君・細川之持から「之」字を給わって「之胤」を称したという。細川氏没落の後は三好氏に仕えたとされる。

赤字で示したあたりで阿波粟飯原氏は、粟凡直を名乗っているが古代氏族の末裔というのは違っており、「千葉氏流粟飯原氏流」であることは間違いない。
というのが、定説となっております。
これまで、ワタクシが(1)から(7)まで書いてきた伝承、古文書、古跡、村誌の内容などは、すべて間違いであると言われてしまったのですね(笑)。

いいでしょう。
そこまで言うのなら(誰が?)、反論の一つもしたくなるではありませんか(誰に?)。

まあ、無精モンなので反論するのも面倒臭いんですけどぉ。
止めてもいいんですけど、やめましょうかね?
よしっ!!!やーめた(笑)
じゃなく、今回の記事の評判がよければ次を書く、というのはどうでしょうか?
(すっげえ、逃げ打ってますな、でも(7)のアクセスがメチャクチャ少なかったのよ〜、結構頑張ったのに〜)








続く(笑笑笑)

10 件のコメント:

  1. 謎がどんどんとけてゆきますね。

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    1. その分、だんだん書きにくくなってきてます(笑)

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  2. 楽しいです。どんどんやってください・・アクセス数なんて気にしてたら阿波古代史なんて説けんでしょう(笑)ヤッパリ貴方は書くのです(催眠術風に) 一人ボケ・のりツッコミ・大ボヤキももはや芸風として確立してますし・・・本稿は(15)完を予定しております、今後の展開に期待しておりますv(^o^)

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    1. >アクセス数なんて気にしてたら阿波古代史なんて説けんでしょう(笑)
      仰しゃる通りです(笑)
      なんですけど、深夜に寂しくキーボード叩いてますとアクセス数くらいしかモチベーション上げるネタがないんです(笑)
      芸の方はさらに磨きをかける所存でございますwww

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  3. その少ないアクセス数の内6回分は私です。
    一度で咀嚼できない脳みそマイルドの愛読者が思わぬところで役に立つこともあるのですね。
    「超必殺技直角フェイント」‥ 少年というものはいつの日も愛くるしいものですね。

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    1. ありがとうございます。
      貴重なアクセスを人生の糧として、感謝の日々を送っていきたいと.....
      心はいつもセブンティーンのオヤジでございました(笑)

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  4. 気落ちしないで頑張ってください
    私の知人・友人たちに貴殿のブログを読むよう諭しているのですが、漢字、特に神名などが
    難しく頭に入らないと泣きをいれます
    みんな一応大学出なんだが、戦後生まれは素養が無いですね
    いつも興味を持って拝読しています
    出版の可能性などないのでしょうか?

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    1. >気落ちしないで頑張ってください
      気落ちはしておりません(笑)
      ワンコの写真が足りないせいだと勝手に解釈しております(笑笑笑)
      神名はワタクシも主要なところしか覚えておりません。
      人名も同様で、嫁さんに「あんただれ?」と聞いて夕食を抜かれる日々が続いております(笑)
      出版は自費でならいけるかなと目論んでおりますが...

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  5.  勉強になりました🙇
     神戸市中央区古湊通2-2-10GSハイム高速神戸802在住私世良康雄父世良英雄神戸市西区秋葉台永年民生委員社会福祉協議会委員出生兵庫県宍粟市一宮町生栖梶原大歳神社(世良親王養母昭慶門院領【三方庄】)で、私は左足ふくらはぎ治療しつつ勉強中(宍粟市一宮町御形神社や伊和神社等)で就職活動中です。

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    1. コメントありがとうございます。

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