2010年7月29日木曜日

石井町 神宅神社

またまた、いろいろ滞ってることがありますので間つなぎにちょろっと書いておきます。
石井町の神宅(かんやけ)神社です。
別に何がどうした訳じゃありませんが、雰囲気が大好きな神社です。
八倉比売神社から気延山を登って頂上から石井町の農業大学へ降りるコースをよく歩くんですが、その降りて来た所にある神社です。


大きな地図で見る


農業大学のすぐ脇に鳥居があります。そこを登っていくと。



写真じゃ雰囲気が分らないんですが、何とも言えない静かな神社です。
ベンチとかがあれば一日座って本でも読んでいたい感じです。
一応、由緒を書いておきますが、

主祭神 句句廼知(くくのち)命、豊受姫命
創立年代不詳「寛保改神社帳」に「石井町神宅大明神別当石井村円徳寺」とある。
按ずるに神宅は字の如く宅神(家の神)であり、祭神は屋船句句廼知命、屋船豊受姫命
であるのが屋船の二字を脱漏したのではないかと思われる。
徳島県神社誌

裏山の末社

ほんとに紹介したくないくらい、いい所です。
近くになーんにも無いんでデートコースには向いてませんが。
いや、近くに三つの王子神社がありますのでデート以外の方はそちらへどうぞ。
で、今回は講釈は書かずに終わっときます。
阿波弁では「くんだら言わんと終わっとくけんな」って言います。
(ごまかしたなんて言わない事!)

2010年7月24日土曜日

風土記編輯御用掛「総則」

えー「阿波國続風土記」第五巻が滞っております。
やたら忙しかったのと、剣山へ行って風邪を引いたのが原因です。
で、このままでは忘れ去られてしまうので、ちょこっと小ネタを書いておきます。

「鳴門史学」に発表されていた「後藤家文書から見た阿波國風土記の特徴」という論文
に風土記編輯御用掛「総則」っていうのが載ってました。

これがなんと風土記編輯御用掛の「就業規則」なんですね。
風土記編輯メンバーの後藤尚豊氏の「後藤家文書」の一部です。

前にもちょっと書きましたが国府町早渕村の庄屋の方です。この「後藤家文書」には
風土記編輯につき相当量の記載があるし、氏が残した文書に非常に興味深いものが
ありますが、ぜーんぜん調べれてませんので今回はスルーです。
(一つだけ書名を挙げれば「阿波国史逸文」なんてのがあるんですぜ)
ともあれ転載してみます。



総則
一 第八字出勤第三字退出の事
一 休日一六日之事
一 病気不参之砌(みぎり)者局中へ届出差出可申事
一 於局中御用談外雑言停止并(あわせ)風土記引用書籍の外書見無用之事
一 御用の外筆紙私用に遺候義堅無用の事
一 風土記探索之面々抽丹誠見聞書局中へ可差出事
一 社寺旧家抔(など)ニ而見聞之節者随分丁寧に取扱并神宝拝見之節者崇敬第一の事
一 廻在之面々出郷之節私用兼候義堅無用之事
一 廻在の節途中又者旅向ニ而猥ニ権威をふるひ抔(など)決而致間敷事
一 宿料并中食抔(など)代料ハ時々払ト致面々打出し帳面ニ受取書記さて可申事
一 廻在に付諸人費過不足日限勘定以多し右帳面大属へ差出候間右様可心得事


例によって、非常にテキトーに現代語訳してみますが、ほとんど解説はいらないでしょう。

一 8時出勤3時退出の事
一 休日は16日の事
一 病気で出勤できない者は局中へ届出を提出しなさい
一 局中において仕事以外の雑談は停止、また風土記引用書籍以外の書籍を見てはいけません
一 仕事以外で筆や紙を私用に使ってはいけません
一 風土記探索の面々は精勤して見聞書を局中へ提出しなさい
一 社寺旧家などにおいて見聞する時は随分丁寧に取扱また神宝を拝見する時は崇敬第一の事
一 廻在する面々が出張するときは私用を兼ねて行く事を固く禁止します
一 出張の途中また出先において、いたずらに権威を振るう事など決して行ってはいけません
一 宿泊料また昼食代などの代金は出張毎の清算とし、各自「打出し帳面」に受取書を記しておきなさい
一 出張に付き諸費の過不足や日限勘定が多いので、右帳面(「打出し帳面」)を所属部署へ提出する事を心得る事


見てください。「公務員」ですねえ。
当たり前の事もあるし

>廻在の節途中又者旅向ニ而猥ニ権威をふるひ抔(など)決而致間敷事

なんて、いまの公務員の方の肝に銘じておいてほしいですね。
また、

>廻在に付諸人費過不足日限勘定以多し

これ、出張旅費のごまかしが多かったんじゃないでしょうか。
カラ出張があったりしてね。

2010年7月18日日曜日

剣山へ行ってきました

と、言う訳で(いつもながらどういう訳なんだよ)剣山へ登ってきました。
4、5日前から何か呼ばれていたような気がしてたので、休みをこれ幸いと行ってきました。
が、天気がもう一つでした。
週間天気予報でも、気象庁のスポット予報でみても、衛星写真を見ても「行けるかな」
って感じだったんですが、もう一つでした。
国府から貞光経由で見の越まで2時間ちょっと2時間半はかかってません。
鳴滝の水量は雨の後だけあって、結構多かったです。
途中まで晴れ間も見えてたんですが。

見の越からリフトで刀掛の松まで来た所でこんな天気です。
見ての通り登山客は多いです。
20代の頃はストックもナーンも持たずに尾根道を登っても平気だったんですが
それから二十数年、時の流れは恐ろしいもので小学生に(それも低学年)に
軽々と抜かれてしまいます。
あまつさえ、「座って休んじゃ足が動かなくなるよ」などと説教される始末。
「分ってるわい、それでも座らにゃおれんのじゃ」と心の中で叫びながら顔は
にこやかに「ちょっと景色も見ないとね」などと返事するわたくし、この天気で
どこが見えるんでしょうね。
這いずりながらやっとここまで。

それでまた今日は寒いんです。多分16、7度だったと思うんですが、靄に包まれてるのと
風があったのとで体感温度は更に低く遭難しそうでした。
(半袖の人もいましたけどね)
で、頂上についてみれば。


いつの間にやらこんな無粋な建造物が。
三角点付近の視程はこの通り20m無いくらいです。
平家の馬場も次郎笈も三嶺もなーんも見えません。


ここはちゃんとお参りしなくちゃね。


仕方が無いので劔神社にお参りして、お祓いしてもらって。
でもこのステンレスの鳥居どうにかなりませんかね、理由はわかるんですよ。
ヒュッテでちょっと暖まって。はい、新居熊太氏のレリーフです。
奇岩のあるルートから降りていって。


大劔神社へお参りしました。少し雨が多くなって来たので霊水はいただきませんでした。
でも、この「現世最高の良縁を結ぶ」って凄くないですか。
降りてくると雨も止んで来ましたので。
見の越までリフトで降ります。(えーい、いろいろ事情があるんだよ)



で、後は来た道をちんたらちんたら帰るだけですが、









来る時に見かけてた、こんなのの写真を撮りながら帰るんで
なかなか。でも撮り逃した所もいっぱいあります。ちょっと悔しい。
で、それぞれの解説は今日はございませんが、何かの機会に詳しく紹介できればと
思う今日この頃でございます。



2010年7月15日木曜日

「阿波国続風土記」第四巻

登山の好きな知人に聞きました。
月のある夜には、剣山の頂上から土佐湾が見えるそうです。
土佐湾が月に照らされ光って見えるそうです。

また闇夜には、高松駅のすぐ脇の最近できたビルの光が見えるそうです。

そして、冬には雪を冠った石鎚山がかすかに見えると言う事です。

もちろん剣山に登ったことはありますが、そんな風景は見た事がありません。
頂上から見る次郎笈のすばらしさは満喫しましたが。

剣山から見る月夜の土佐湾。
恐ろしくも美しい風景が目に浮かぶようです。

「阿波國続風土記」第一巻75ページの絵図のように剣山が全ての中心のような気がします。

さて第四巻リリースします。

http://sites.google.com/site/awakokufudoki/home

四巻は21ページしかありませんが中身の濃さは驚嘆ものです。
2ページ目には大きく「阿波國風土記編輯雑纂」
9ページ目にか奈須氏の子孫についての記載が
12ページから三好氏系図?

とにかく、堪能ください。

2010年7月10日土曜日

「阿波国続風土記」第三巻

「阿波国続風土記」第三巻リリースしました。


第三巻は雑纂パワー全開の巻です。
最初の方は海部方面の記載のようです。
(断言できない所が「とほほ」です)
64ページからは池部真榛の論文も載ってます。
68ページ頃からはどうも忌部の由加物について書いてあるようなんですが........
また84ページからの別記には何か古事記か何かの解釈文が書かれているように
思えるんですが........
(思えるというところが、さらに「とほほ」です)
そして、96ページ以降雑纂の本領発揮と言うところで、ページの隅まで補足や
書き込みが満載です。
隅から隅まで拡大してみてください。ちょっと読み切れないと思います。
この情報量はとんでもないです。
どっかの隅にとんでもない事が書いてあったりするかもしれないので、見つけた方は
ぜひとも教えてくださいませ。
いや、ほんとにこの巻にはお宝が埋まってるかもしれませんぜ。

昨晩、寝ながら作業したのでおかしなページがあれば、それも連絡ください。
あーねむ。

2010年7月9日金曜日

お祭りです(2)

うわー、失敗してしまいました。ショックですう。
「阿波国続風土記」第三巻スキャンして加工してpicasaにアップしてさあ貼ろう
と言う時に解像度の違いに気付いてしまいました。
このままじゃ全巻収まらない!
他のフリーストレージに逃げりゃいいんだけどwebでの公開方法がちょっと違って
やりにくいので、第三巻112ページ全部サイズ補正し直しますので、ちょっと
お待ちを。

なので、今日はほんの一部の受けを狙って、こんな物を。
今日7月9日は八万町夷山の蛭子神社の夏祭りです。
知ってる人は知ってるし、知らない人は知らないでしょうが
「おいべっさん」とか「えべっさん」とかよばれている徳島市通町の
事代主神社(ことしろぬしじんじゃ)の元宮です。
明治の初め頃、今の通町に勧請されたそうです。
で、本家本元の蛭子神社がこれ。
夕方7時30分ごろ携帯で撮ったので、写りはこんなもんです。
お社は見ての通り人は5、6人入ればいっぱいになりそうです。
中で柏手打ってるのが聞こえてました。
で、この神社この場所の前は一丁ほど北にあったそうで、今では
八万中学と八万小学校の間くらいの場所だったそうです。
と、「おおさかや」酒店の主人も申しておりましたし、神社前の由緒書きの
石碑にも同様の事が書いてありました。
ちなみにこの付近は「市場」と言われていたそうです。
またまた、ちなみに福島2丁目の四所神社の夏祭りも7月8日からです。
仕事の帰りに「船だんじり」が出てないかなと思って覗いてみましたが
どうも秋祭りだけみたいなので、写真は撮ってません。
でも、この八万町夷山付近(「夷山」ですよ「夷山」)なかなか面白くて
すぐ近くに「瑜伽大権現」もあるし
場所は町のど真ん中なのにこんなところだし(日本語になってねえな)
ね、面白そうでしょ。
というか、面白いんですよね、イコピコさん。

2010年7月5日月曜日

ご回答いたします

やまかぜ さんからコメント欄にご質問をいただきました。
コメントで返事しようと思ったのですが、長くなりそうなので
本文で回答してみます。

不躾ですがご質問を引用します。
>松永さんという方が『麻殖郡風土記-阿波国風土記 巻之一』という本を出版されて
>います。県立図書館に所蔵されていますが、この資料とはまた違うものでしょうか。

回答 わかりません

すいません。うそです、嘘です、冗談ですううう。

えーと、ほぼ同じ物だと考えてもらっていいと思います。
出版は松永さんになってますが著者は同じ久富憲明ですね。
徳島県立図書館の郷土資料の棚に並んでます。ちょろっとしか覗いてないので
どの程度一致してるのかは検証できてませんが。
単純には明治2年の明治政府発の「修史の詔」に呼応する形で阿波国風土記編纂事業が
開始されますが、明治5年の廃藩により事業は中断されます。
その過程で作成されたのが『麻殖郡風土記-阿波国風土記 巻之一』であり、この度
公開した「阿波國続風土記」一巻目はその草稿というか下書きのような物だと思います。

同様に「阿波国風土記編輯御用掛」の手による資料として
多田直清「村邑見聞言上記」
後藤尚豊「阿波国名東郡郷名略考」
松浦長年「阿波国後風土記起稿」などがあります。
また、「後藤家文書」のうち後藤尚豊の手による物の中に風土記編纂についての
記載が見られます。
「ぐーたら」が、ケチくさく隠していた資料に「後藤家文書から見た阿波国風土記の特徴」
というのがあります。「鳴門史学」の中のどっかにありました。
ちなみにこんなのです。
相当詳しい資料ですが、「在村国学者・儒学者の阿波古代史研究についての史学的研究」
まで言及しているのに「阿波國風土記編輯雜纂」現物について入手したのかしてないのか
内容についての記載が少ししかないのがおしい!(おっと何様)
ちょっと脇道にそれましたが、この「後藤家文書」がまた面白い!
「阿波国続風土記」の公開作業が終わったら、少し書いてみようかなと思います。

やまかぜ さんこんな回答でいかがでしょうか?
え?ほとんど脇道?これは失礼いたしました。

2010年7月3日土曜日

「阿波国続風土記」第二巻

「阿波国続風土記」第二巻リリースしました。

http://sites.google.com/site/awakokufudoki/home

白紙が多いですけどそのまま載せてます。
二巻目は地名の由来と旧跡についてのようです。
特に忌部関係には相当ページが使われているようです。
37ページ以降は丁寧な文字で、地図や挿絵も入ってとても読みやすいです。

三巻目以降ちょっとペースが落ちるかもしれません。
A3のスキャナなんて持ってないので知り合いに借りてるんですが
先方の都合がちょっと不明になって来たので....
ま、業者に頼めばいいんですが、お金がかかるのが嫌いなんです。
(元々ないという事情もある。うーむ)

三巻目まではスキャニングが済んでますので、ぐーたらしなければ
そう待たせないとは思うんですが。
やってる人が人だけにねえ。

2010年7月2日金曜日

プリマヴィスタ

力足らずも、知識が無いのも時の運。
今の状態での巡り合わせが全てです。

さて、ダンスの時間です。
プリマヴィスタ(初見)ですが、よぼよぼと踊ってみましょうか。
最後まで踊れれば拍手喝采を。

http://sites.google.com/site/awakokufudoki/home

おまたせしました「阿波国続風土記」第一巻です。