2011年1月15日土曜日

お亀磯の伝説

四所神社の秋祭の時にすこし書きましたが、徳島市の津田町には、往昔、海に沈んだ
という「お亀磯の伝説」が残されています。

お亀磯の伝説

徳島にも海に沈んだ島の伝説があります。徳島市津田町の五キロほど沖合にあるお亀磯です。今は岩礁しかなく、アジなどの魚がよくとれる釣のポイントですが、昔は亀島(かめしま)と呼ばれ、千戸も家があったというのです。
伝説によると、島の中ほどには神様をまつるほこらがあり、入り口の両脇に狛犬ではなく、二頭のシカが飾られていました。毎日、お参りに来ていた老夫婦の夢に神様が現れ「シカの目が赤くなったら島が沈むので、シカを連れて逃げなさい」といいました。

この話を聞いた若者がシカの目を赤く塗るいたずらをしたところ、老夫婦はあわてて船にシカを乗せて逃げました。島の人たちは老夫婦をばかにして笑っていましたが、その晩に大津波が来て島が本当に沈んでしまったのです。

その後、この老夫婦は自分たちが助かったのはシカのおかげとして神社におまつりします。それが四所神社の起こりだといわれています。あくまで伝説上の話ですが、一晩で島を沈める津波とは何だったのでしょうか。
この津波を起こした可能性があるのは、今から六百五十年ほど前の一三六一年に起きた正平(しょうへい)南海(なんかい)地震だといわれています。京都に室町幕府ができて間ももないころで、京都と奈良の吉野に二人の天皇がいて対立していた南北朝時代のできごとです。

この地震はマグニチュード8・0-8・5の強いものでした。津波は徳島だけでなく高知や大阪、兵庫もおそい、たくさんの死者を出しました。ひょっとしたら島を本当に海に沈めてしまったのかもしれません。そうでなくても、ものすごい津波被害の記憶が住民に残り、こんな伝説を生んだとも考えられます。
もっと昔の記憶が伝説をつくった可能性もあります。今から三千年ほど前の縄文時代には、徳島市の海岸線は徳島中央公園がある城山辺りでした。その後、吉野川や勝浦川が上流から土砂を運び、東へ陸地が広がったのですが、もっと前の氷河期には海面が今よりずっと低かったことが分かっています。  徳島新聞 ふるさと歴史探検隊より引用

お亀磯はここら辺です(多分)。舟釣りをする人ならよく知ってるはずですが。
イカとか釣れるそうです。


このお亀磯の陥没に関連する「お亀神社」が下の地図の場所にあります。


より大きな地図で お亀神社 を表示

なんか市有地に建ってて一時期、政教分離に反するとかで問題になったそうです。
そんなこと言ってたら古い祠なんて全部移転させなけりゃいけなくなっちゃいますよね。
まあ、それはいいとして。写真はパクリなんで小さく載せます。
この「お亀磯」も「お亀神社」も「おかめ」で「おたふく」の事と思われます。
実際に「お亀」「阿亀」と書きますので。
で、「おたふく」はご存知の方もいるでしょうが「天鈿女命(あめのうずめ)」を
起源としています。
天鈿女命は天児屋命(あめのこやね)、太玉命(ふとだま)、玉祖命(たまおや)
石凝姥命(いしこりどめ)と共に五伴緒の一人としてニニギに随伴して天降りし、
サルタヒコの名を明かしたことからその名を負って仕えることになり、猿女君の祖神と
なりました。

その辺りの事も、もう少し書きたい所ですが、今回はそれよりも「お亀伝説」に関連
すると思われる重要な石像を見つけましたので紹介いたします。
前に書きました徳島中央公園、城山の裏手にそれはありました。
伝説では鹿の目が赤くなれば島が沈むと言われていました。
そして、中央公園にあったのは、

あああああ!!!!!




なんと恐ろしい、燃えるように赤い目を光らせた。



ライオンズクラブのライオンではありませんか!!!
ああ!これは天変地異の予兆なのか!それとも大政変が起きるのか!!!

もういいですか?

そこらのキミたちぃ、こんなイタズラしちゃだめだよ。
おじさん、びっくりしちゃうから。
ライオンズクラブの人にあやまっときなさい。

ということで、お後がよろしいようで。

あ〜、眠れないんでゴロゴロしてるうちに、つまんない記事書いちゃった。
4月1日に書きゃよかったかな。

16 件のコメント:

  1. サクラサク48692011年1月15日 23:58

    ぐーたらさん、遅くまで起きてらしたのですね。
    今日はお仕事お休みだったのですか?

    南海地震は、いつ起こっても不思議ではないのですよね。
    沖洲は地震がおこったらひとたまりもありません。
    避難場所とか考えておかなければいけませんね。
    国府に避難したときはよろしくお願いしますね、ぐーたらさん(笑)

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  2. to サクラサク4869 さん
    沖洲はアップダウンが無くて自転車でも走りやすい、いいとこですけど、水害は心配ですね。
    国府は津波とかの直接の被害は多分無いと思いますが、水田や畑が多い関係で豪雨とかの時に、結構水が出たりします。
    なので、車にはいつも長靴を積んでます(ホントの話)

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  3. う~む、六千年程前の縄文海進では最初から全く姿を見せていなかったでしょうから、「島が沈む」と云う話からすれば正平南海地震からの言い伝えがぴったりな感じですね。
    阿亀さんから天細女へ捻って、最後は赤目獅子に落とす手際は見事でした。大いに感心します。
    (一度見学に行きたいもんです)

    それよりも「市街地vs政教分離」問題に興味があります。
    一体、どんな屁理屈だったんでしょうか????

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  4. to 猫の兄弟 さん
    市街地と言うか、徳島市の所有地に神社が建ってるのが政教分離に反するらしいです。意味分んないでしょ。
    それなら、古い祠とか古代祭祀跡の岩坐とかがあれば、全部個人所有か、代表者を立てて宗教法人にしなさいってことになるんですかね。
    大分前の事なんで主旨ははっきりしませんが、まあ、多分バカらしい話だったんでしょう。
    宗教施設が悪ければ文化財指定とかにすればいいと思うんですが。
    すんません、レベルの低い争議話で。
    京都はどうなんでしょうか、というか、そんな話が出る事が考えられないでしょうが。

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  5. 遅レスすいません、一寸一言..

    >徳島市の所有地に神社が建ってるのが政教分離に反するらしいです。

    徳島のは昔の話だそうですが、最近北海道でも似たような話があったような...

    こういう事をうるさく言う人というのは、政教分離だとか、もっと言ってしまえば自由主義、民主主義といった近世に西洋ヨーロッパで生まれたイデオロギーこそがもっとも先進的かつ正しいのだと信じて疑わないのでしょうね。

    もちろんかの地では、そういった考えに至る歴史的背景があってそれはそれで理に適っていると思いますが、果たしてそれがユニバーサルなものなのでしょうか?世界は広いです。

    よく中国について、”あの国は一党独裁だからダメだ”という批判を聞きますが、これについても同様の違和感を感じます。
    日本でも、自民党の一党支配は55年の長きにわたりました。その後はご存知の通り。もっと昔には、明治時代は元老院が機能していましたが、大正になり政党政治になって段々機能しなくなり、太平洋戦争前には首相がころころと変わったそうです..なんか最近と似てるなあ..まあ当時は軍人のテロとかあってもっとひどかったでしょうが..
    なんせどっちの時のほうが国が安定していたのかは一目瞭然だと思います。私個人的には、二大政党制などはアジア文化に合わないと思いますね。

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  6. だいぶ脱線しましたが、さて、この神国日本において政教分離などと声高にさけぶ人はただの阿呆だと思いますが、悲しいかな、そういう人が多いのではないでしょうか。

    思えば戦後60余年、今70歳くらいの人でも幼い頃今までの価値観を壊され、その後アメリカ主導の洗脳教育を受けて育っています。その後の世代については言わずもがな、です。そういった方々が世論やマスコミを形成して今まできておりますので当然かもしれません。

    しかしこの国は歴史的、文化的にも政教分離的な考えとはそぐわないと思いますし、そもそも神道においては、宗教ですらありません。
    神道とは、根本的には先祖崇拝であり、宗教と言うよりは世界観というべきものだと思います。

    なんかこういうこと言うと日本ではタブーに触れるみたいな雰囲気があって言いにくいんですが、テレビとかでももっと自由な論議があってもいいと思うんですけど...せめてネットで。

    いきなりの長文失礼しました。
    ご意見、ご感想などありましたら是非お願いします。

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  7. to 安比古 さん
    今晩コメントしますので、まっててね。

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  8. to 安比古 さん
    こんばんは。お待たせしました(してない?)
    ネットで政治と宗教の話はタブー視されてますが、両方なんですね(笑)
    なんか、試されてるような気もしますが、いいでしょう、乗っちゃいましょう(笑笑笑)
    えーと、
    政教分離についてなんですが、まず知っておきたいのが政教分離をちゃんと行ってる国が圧倒的に少ないってことです。
    現憲法を押し付けてきたアメリカにしたって、「宗教と政治の分離」じゃなくって「教会と政治の分離」であるところはご存知の通りです。
    大統領が聖書に手を置いて宣誓するシーンはよく見かけるでしょ。
    これを日本に置き換えて「大祓詞(おおはらえのことば)」を唱えて国会の壇上に立つセンセー達なんて考えられないですよね。

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  9. では、日本の政教分離ってのはどうなのかと考えれば、もちろん敗戦によって押し付けられたイデオロギーには違いないでしょう。
    もともと倭の国は八百万の神々がいらせられる国であって、ポリネシアやアボリジニたちに代表される精霊信仰(アニミズム)から発展してきた面は否めないと思います。
    山には山の神が竃には竃の神が、トイレにも、木にも草にも神様がおいでになります。
    また、一年を通して様々な神道の行事が、それと意識されないままに行われています。
    正月を迎え、七草がゆを食べ、節分、ひな祭り、端午の節句、盆踊り、精霊流し綱引きに相撲に月見、すべて神道の行事です。
    こうして神々をお祀りしてきた日本人は神社という形を以て信仰を現してきました。
    その日本人にとって政教分離なんてちゃんちゃらおかしいですよね。

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  10. じゃあ、お前は「政教分離」に反対なんだなって言われると、全面的に「はい」と言えない部分もあるんです。
    一種のフェイルセーフとしての役割があっていいと思います。
    例えば、「◯◯◯真理教」とか「統◯教◯」とか「◯◯の◯学」とかが現実に席巻する、しようとしている現在です。
    当初は、国家神道の暴走を規制する目的だったんでしょうが、今となっては別の意味で有用な規定じゃないかと思います。
    外国人参政権なんて方にもフェイルセーフシステムが欲しいんですが、それはさておき。
    もう一つ言っておかなければならない重要な事は「宗教とは何か」です。
    どこにも書く気はなかったんですが、一度だけ書きましょう。

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  11. 誤解を恐れずにって書くと必ず誤解されるのはよく分ってますけど、書きますよ。
    宗教とは「集団意識を統一するための方法(ソフトウェア)」です。
    言い切っちゃいましょう。こんな事言ってる人だーれもいませんが、真実です。
    (一人いるけどクヤシイので名前は書かない)
    集団意識を統一するための媒体は、神であったり、仏であったり、社会主義とかのイデオロギーであったりしますが、目的とする所は「集団意識の統一」です。
    そのために様々な媒体を持って、様々な方法(メソッド)を使ってきました。
    極論すれば、政治も科学も「宗教」です。(ぼくは極論だと思ってないですけどね)
    一般的に言われる宗教は「イエス」や「マホメット」を媒介として、
    科学ならば「真実を求める」ことで集団意識を醸成しようとしています。
    だから、無神論者はいても無宗教なんて人は存在しません。どこの集団にも属さない人なんかいないからです。
    「自分は無宗教である、自然に感謝し生きるだけだ」なんて、言ってる人も無宗教じゃないんです。
    自然に感謝するっていう、日本の自然風土特有の意識がすでに集団として共有されてるからです。
    そのくらい宗教(集団意識)はローカリティバイアスがかかってます。

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  12. イスラエルの荒れ地からでなければキリスト教は産まれなかったし、砂漠の中、自然に感謝するなんて言葉が口が裂けても出てこないような場所からしかイスラム教は産まれませんでした。
    日本人の場合は精霊信仰(アニミズム)を低とする古神道を元に集団意識をすでに持っています。
    アインシュタインが「将来、科学と宗教は統一される」なんて世迷い言をいってますが間違いです。それぞれの「宗教」相容れません。集団意識は他を排する事でしか産まれ
    ないからです。
    ここまで言えば、解ってくれると思いますが(解ってほしい)
    「政治」と「宗教」は違ったソフトウェアです。
    言ってみれば、ウェブのブラウザみたいなもんです。そのソフトウェアを通してしか物事が見えないんですから。
    政治は宗教を排しようとするのは、あったりまえです(その逆も)
    でも、人間はそう簡単に割り切れません。一人の中に複数のソフトウェアが動いてるんですから。
    「政治」「宗教」「人生観」「社会的ポシション」。
    そこに折り合いをつけて、みんな生きてます。
    その辺りの理屈を分ってない人が、一つの「政治」というソフトウェアに捕らわれて「政教分離」なんて、ばーかな事を言い出して、市有地に神社はダメ、なんていいだすんです。

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  13. 前のコメントにも書いたように、宗教施設がダメなら文化遺産とかでいいじゃないですか。
    それもだめなら、広域避難場所に認定するとか、方法はいくらでもあると思います。
    そこらを「なあなあ」で納めるのが、いい歳ぶっこいた議員センセーの役目でしょうにね。

    要は大人だったら、片目をつぶって、しらんぷりしましょうね、ってことで。
    こんなんでいいっすか?記事より長いじゃないっすか。
    読んでくれた後は、消しちゃおうかな(笑笑笑)
    はい、おしまい、どっとはらい。

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  14. ご返答ありがとうございます。
    いきなりの重いコメントに全力で返して頂いて感激しております。
    仰せられること、よく分かります。
    確かに宗教というものを広義的にとらえればそうなりますね。
    しかし深夜に一人熱くなってあんなコメント書いちゃう自分も、政教分離に反しとる~とか怒ってる人達と大差ないですね。反省反省。
    ただ普段から日本のマスコミとかが共産党国家ばりにうるさく言うのに腹が立ってつい書いちゃいました。
    ご迷惑をおかけしてすいません。笑
    なんかブログの趣旨に合わない感じになっちゃったみたいなんで、消すときは僕のも一緒にお願いします。笑笑

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  15. to 安比古 さん
    サッカー見ながら書いてたら、つい力が入りすぎました。
    この土曜日の晩に書いたら、とんでもない文章になるかも(笑)
    マスコミについても「概念」として捉えてておけば理解しやすいでしょうね。

    また機会があれば大爆論やりますか?(笑笑笑)

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  16. そうですね、是非また。笑
    「概念」ですか…なるほど、さすが大人ですね~。勉強になります。
    香川選手は残念でしたが、土曜日は頑張ってほしいですね。

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